「読書好きになって欲しいけれど、どうしたら子どもが読書好きになるんだろう?」
そんなふうに思ったことはありませんか?
わたしもそう思っていました。
ところが「読み聞かせが大事」と知った時、子どもはもう小学生でした。
それまで読み聞かせをしたのは時々。
気づくのが遅すぎました。
しかし、それからいくつかの工夫をしたところ読書習慣を身につけることができました。
小学校に入ってからでも大丈夫!
わが家での工夫について振り返りたいと思います。
①【自分で考え動かなければ、何もはじまらない環境】をつくる!
読み聞かせの効果はそれぞれ
優秀なお子さんを育てた方が書かれた本には、
「子どもが幼いころ、絵本の読み聞かせを毎日たくさんしました。」
と書かれていることが多いです。
わが家では子どもが幼い頃、よく図書館に絵本を借りに行き、リビングの手に取りやすい所に置いていました。
ただ、読み聞かせは子どもに「読んで」と言われた時だけ。
【毎日】も【たくさん】も読み聞かせをしていなかったのです。
本人がやりたい遊びを楽しめるようサポートする過ごし方でした。
その過ごし方の理由について、詳しくはこちらのブログをご覧ください。
そこで、
「小学生から読書習慣をつけるのに今から何ができるだろう?」
と考えはじめます。
ちょうどその頃、他の小学生のお母さん何人かから
「幼いころ、いっぱい読み聞かせをしたけれど、本を読む子に育たなかった。」
という話しを聞いて、読書習慣が「読み聞かせ」だけでないと知ります。
「読み聞かせ」が受け身になってしまうと、読書習慣が身につかないのかもしれない。
そこから、受け身にならない生活環境を意識することにしました。
テレビのない生活
当時あることがきっかけでテレビのない生活をしていました。
テレビは、座って眺めていると、心地よい映像や音楽が繰り広げられます。
反対に、読書は自分からシンプルな文字を読み空想を膨らます、映像も音楽もない世界です。
そこで、受け身にならない生活環境として、テレビのない生活を続行することにしました。
テレビのない生活が難しければ、見る時間や置く部屋を工夫する方法もあります。
ちなみに私はテレビっ子なので、見る時間や置く部屋を工夫しても効果がありませんでした。
テレビのない生活のきっかけは、実はテレビっ子の私がどうなるんだろう?という好奇心からきています。
②【本がある】 だけでなく 【本への思いがあふれる環境】をつくる!
【月1回子ども自身がほしい本】を選んで買う
「本のことを考えるとワクワクする」
そう思えることが一番大事だと思い、月1回子ども自身で好きな本を選んで買うことにしました。
このルール以外の本は、自分のおこづかいで買います。
そうして一緒に本屋さんに行き、様々な本を見てその中から選ぶ経験を重ねました。
ちなみに、小6息子の場合は歴史に関係する本を選ぶことが多く日本史に詳しくなりました。
最後にはシリーズ全てがそろいました。
テレビのないリビングに置いてあり、くりかえし読んでいます。
【親の読書習慣】と【親の本棚】
どこかで、こんな子育てのコツを聞いたことがあります。
「子どもにして欲しいことは、親がする姿を見せる」
テレビがない生活になってから、夫は家で本を読む時間がふえました。
そして、出かける時は必ず本をバッグに入れて出かけ、待ち時間などに読んでいます。
それを見て自然に子どもたちも、外出する時は本を持ち歩くようになりました。
また、家族の中で「こんなことが書いてあるよ」と話題にすることも増えました。
そんなことがキッカケで、筒井康隆の本を息子に見せたところ興味をもちます。
そして親の本棚にある筒井康隆を次々と手にとって読むようになりました。
図書館は宝の山
子どもには、その時々のブームがあります。
動物、電車、花、歴史、宇宙、物語などジャンルはほかにも沢山。
子どもが興味をもったら、その分野の本を子ども用大人用関係なく何冊も借りてテーブルの上に広げます。
その中から一冊でもお気に入りが見つかれば、子どもの興味の世界がさらに広がるでしょう。
また、最初に借りた時は開きもしない本を1年後は夢中になって読むこともあります。
親の視点でも選んで、沢山借りることをおすすめします!
③ 活字に慣れる!(息子にとってはビジョントレーニング)
絵が多い本を楽しむ
息子が低学年で読む本はマンガと『かいけつゾロリ』シリーズでした。
『かいけつゾロリ』は、大人の私が読んでも本当に面白く、図書館で繰り返し借りました。
そして、家にある『ドラえもん』のマンガも本当によく読みました。
この二つのおかげで、長い時間本に没頭することができるようになりました。
字幕の映画を見る
楽しみながら、無意識に文字を目で追うことができるので、外国語の映画やドラマを見る時は、吹き替え音声にせず日本語字幕で見ています。
テレビはありませんが、プロジェクターがあるので、DVDやネット配信はプロジェクターで見ています。
それではテレビもプロジェクターで見えるのでは?と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、パソコンやプロジェクターの立ち上げを考えると、この手間だけでテレビっ子の私でも見る気が一切なくなってしまいます。
ボタン一つですぐ見れるテレビは、私にとって手軽すぎました。
話しがそれましたが、英語の映画の場合、ネイティブの発音も聞くことができるので一石二鳥ですね。
読み聞かせ合い
この【読み聞かせ合い】は、息子がどうやったら読書好きになるか、いろいろ考え、いろいろ試し、私が考案した!?と思い込んでいる方法です。
【読み聞かせ】は、親から子へと一方向に読むことです。
ただ、そこから自分で読むこととの間のハードルは高すぎます。
そこで、2ステップに分けて読書習慣をつけていきました。
低学年、中学年、本の難易度に合わせてステップ1とステップ2を使い分けました。
この積み重ねで、自分で本を読む喜びを少しずつ身につけていくことができました。
また、「これからどうなるんだろう!?」という展開の前で【読み聞かせ合い】を終えると、次まで待てなくて続きを自分で読むこともあるので、とてもおすすめの方法です!
【読書した時間】と同じ時間【ゲームできる時間】にする
シンガーソングライターの奥居香さんがラジオ番組でご自身の息子さんが読書好きという話しをしていました。
きっかけは、その息子さんがゲームを沢山するので、次のルールを決めたそうです。
「ゲームした時間と同じ時間読書をしよう」
ある時、息子さんが長い時間ゲームをしているので、「大丈夫?」と聞いたら
「大丈夫」と答えて、その後長い時間読書をしていたそうです。
その話しが興味深かったので、自分の息子に試してみることにしました。
ちょうどコロナ禍で自宅にいる時間が長かったので、小5の息子に
「好きな映画『永遠のゼロ』の小説を少しでも読んだら、その時間ゲームをしていいよ。」
そう話したところ、その方法で息子は大人が読む小説を読み終えてしまいました。
・映画でストーリーを知っていたこと
・難しい漢字は何となく読んでいたこと
・読めば読むほどゲームができるので読書に集中できたこと
これらのことが、読書のハードルを大きく下げました。
そして、この経験から大人の本も「読みたい」と思ったら読めるようになりました。
知りたいと思う好奇心が、読書というハードルを上回るための方法は、人それぞれ。
耳から聞く方が読書よりも得意な場合は、Audible(無料体験あり)などのオーディオブックを利用する方法も試す価値がありそうです。
お子さんの読書習慣の参考になれば嬉しいです。